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映画「万引き家族」のネタバレあり。ラストは・・・

「万引き家族」について

映画「そして父になる」から、役3年・・・。
2017年にカンヌ映画祭「パルムドール・最高賞」という根伊代を受けて、
日本に帰ってきた是枝監督の最高傑作の映画「万引き家族」。

この映画がなぜそんなに話題なのか。何故心に響くのか・・・。
お勧めの映画として紹介する理由とともに、今回は映画「万引き家族」のあらすじネタバレをお届けします。

映画「万引き家族」その家族を紹介

映画「万引き家族」は、ある家族が万引きで生計をたてて生活していく物語。

大黒柱の治・・・リリー・フランキー
妻、信代・・・安藤サクラ
信代の妹、アキ・・・松岡茉優
治と信代の息子、祥太(しょうた)
治と信代の娘、リン
祖母・・・樹木希林

この5人で万引き生活をしているんですが、物語は社会の闇を浮き彫りにしていくのです・・・。

映画「万引き家族」のあらすじ

物語は、治と祥太がスーパーに万引きに入るところから始まります。

治が上手に祥太が隠れるようにして、祥太のリュックにカップラーメンやらお菓子やらをどんどんと詰め込んでいくのです。
帰りに現金を使うのは、揚げたてのコロッケを買うときだけ。
お酒やジュースを片手に、今日も大漁だったなーなんて言いながら、親子はコロッケをほおばります。

家に帰ると、都心の一角のボロ屋が立っていました。そこが5人家族で暮らしている家でした。
6畳ほどの今に、5人がひしめき合いながらも暮らしています。

信代の妹であるアキが

「シャンプーは?」

と聞くと、祥太が

「あ・・・忘れた」

と。

万引きが日常のように、会話が成り立っているのでした。

そんなある日、治と祥太は家に帰る途中、ベランダに放り出された女の子を見つけます。

女の子はいつもベランダに放り出されていて、その日は雪が降っていてとても寒そうでした。

「コロッケ食うか?」

と、治は女の子を呼びました。

そして、家に女の子を連れ帰った治は家族の一員にしてしますのです。

信代は「返してきなよー」と言いますが、女の子の家の近くに行くと、その両親が言い争いをしている声を聴きます。

「あの子どこいったんだよ!」
「知らないよ!あんな子どこに行ったっていいじゃない!」
・・・。

治と信代は女の子が<虐待>されていることに気づいたのでした。
そして女の子に「リン」という名前をつけて、治の家族は6人になったのです。

暴かれる真実!実は家族ではなかった

リンを家族に招き入れたときに、「祥太の時もそうだったね~」「車にとじこめられててさ~」と、
祥太も虐待を受けていたところを、治が救い出したことが明らかになりました。

実はこの「柴田家」は家族ではありません。
治と信代は恋愛関係ですが、治と祖母は血がつながっていませんでした。

フラリとボロ屋に現れた治に、ご飯を食べさせて住まわせるうちに、家族がどんどん増えていったのです。
一家の収入は、祖母の年金と治と信代の少ないパート代。
祥太もリンも学校には行っていません。

アキは信代の妹ではなく、祖母の夫の愛人の孫でした。
ある日自分の家が厳しくていやになったアキは、祖母の存在を知り頼ってきたのです。

それから祖母の面倒はアキが看るようになりました。
祖母の介護の他に、アキは風俗系のお店で働いています。

そんな生活をしながら、万引きでとった食糧で暮らしていた家族。

ある日、リンを家族に加えたことで状況が変わっていくのです。

年金の不正受給!祖母の突然の死

ある夏の日・・・。
猛暑の中、楽しく生活していた6人でしたが・・・。

ある朝、おばあちゃんが動かない、とリンが気づきます。
祖母は漏水で亡くなっていました。

眠るように安心して、亡くなっていったのですが、

「ババァの年金がもらえなくなる」

と、治は庭に祖母を埋めてしまうのでした。

そして祖母が溜めていたヘソクリをみて治と信代は大喜び。
その時、治と信代は事故とリストラにあって、パートをクビになっていたのでした。

年金の不正受給をしながら、治の犯罪も万引きの域を超えていきます。

車上荒らしに祥太をつれていった治は、見張り役を頼みます。
しかし祥太は

「これは犯罪でしょ?」

と、治にいうのです。

治は色々とごまかして、祥太を丸め込みましたが・・・。

ある日リンが万引きをしてしまい、代わりにつかまった祥太。
逃げるときに大けがをしてしまい、意識不明で入院してしまいます。

保険証がない!逃げるしかない!

保険証やら警察やらでパニックになった信代は、

「やばいやばい!」

と焦ります。

祥太以外の家族は、逃げよう!と夜逃げの計画を立てました。
「祥太はあとで迎えに行こう」
と、夜中に家を出た4人でしたが・・・。

待ち構えていた警察につかまってしまうのです。

ラストは意外な結末へ・・・善人と悪人の境界線

治たちが逮捕されたことで、リンは元の家に戻っていきました。
祖母の遺体を遺棄したのは信代、ということで信代が服役することになります。

実は信代は既婚者で、治とは愛人関係でした。
昔、信代の旦那を治が殺し服役したので・・・今度は信代が治を救う、という話し合いがされたのです。

しかし、本当のところは信代が旦那を自分で殺した、と考える方が自然です。
旦那を殺してしまった信代を守るために、治が代わりに服役した・・・と言う方がしっくりくる展開ですよね。

祥太が車に入れられていたパチンコ店と、車の様式も信代は祥太に教えました。
治は祥太と暮らしたかったのですが、祥太は治の行動が間違いである、と考えています。

信代は祥太と別れるときに、口だけ動かして何かを言います。
そして、祥太も治を捨てるときに、口だけ動かして何かを言います。

「正義」とは、その人それぞれの定義があります。
大多数の方が一般的な常識の正義に沿って、毎日を過ごしています。
しかしその生き方をわからずに生きている人もいるのかもしれない・・・

というテーマをこの映画「万引き家族」は語っています。

治は祥太に言いました。

「学校はな、頭の悪い奴がいくんだよ」

この言葉が、この映画の主軸になっているように思います。学校は勉強の他に、道徳や社会勉強、協調性を養う場です。
治はきっと、学校に行かせてもらえなかったのでしょう。
この一言は、治の家族からの受け売りなのか、学校に行きたかった治が強がり・・・。
この物語の深さは、家族の愛情とあり方を考えさせられ、心に響くラストになっていました。

善人とは?悪人とは?いったいこの物語は誰が悪かったのか・・・

「万引き家族」はU-NEXTで視聴できます。

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