「ニーチェ先生」について
あの「勇者ヨシヒコ」や「実写版銀魂」が代表作の監督福田雄一が手掛けている実写ドラマ「ニーチェ先生」。
著者松駒によるSNSに投稿されたコンビニアルバイトの実録で人気コミック「ニーチェ先生~さとり世代の新人が舞い降りた~」が原作の2016年人気ドラマです。不条理な接客業界のコンビニに悟りを開いたニーチェのような大型新人が降臨します。
この記事は、そんな後輩がいて欲しいようないて欲しくないようなコンビニ店員がいるドラマ「ニーチェ先生」のネタバレ感想です。
ドラマ「ニーチェ先生」の登場人物
・松駒…浦井健治
・仁井智慧(ニーチェ先生)…間宮祥太朗
・渡利…じろう
・店長…佐藤二朗
・塩山楓…松井玲奈
・立崎萌…内田理央
・柴田健…松田凌
・黒田…菅祐輔
ドラマ「ニーチェ先生」のあらすじとネタバレ
架空のコンビニエンスストア「スリーセブン寺院通り」を舞台にしたコンビニの痛快コメディ。
主人公の松駒は、就職活動をしながらコンビニアルバイトをしていた。そのコンビニ店舗に後輩として入ってきた新人アルバイトが仁井智慧(にいともはる)。
松駒の仁井に対する観察日記のようなスタイルで物語は進行する。仁井は、大学の仏教学部に在籍し、僧侶を目指しているためか独自のさとりを開いている。
仁井は「お客は神様だろうが!」と言う客に対し「神は死んだ。」と対応する。
マナーの悪い客や気に入らない客には、辛辣な言葉や奇妙な行動に打って出る。その行動に翻弄されながらも、どこか憎めない大型新人。
松駒は「神は死んだ」と世界の本質を突く名言を残したニーチェを連想して、仁井のことを「ニーチェ先生」と心の中で合掌している。
深刻なクレーマー問題が社会問題となっている昨今に一縷の希望を射しこむ(?)そんなさとり世代の青年のお話。
ニーチェ先生最強説!
さとり世代のニーチェ先生こと仁井智慧は、「最強最高最悪新人」。社畜のように日々パワハラやカスタマーハラスメントに対応している松駒とは対照的に「自分」をしっかりと持ち、それらをサラリと受け流します。
マナーの悪い客が大嫌いで、その客に対しては個人情報をスマートに入手し、ある時は問答無用に毒舌を吐き、そしてある時は事前に帰らせる罠を仕掛けたりします。
一見、世渡り下手とも思える彼ですが、そのイケメンな容姿と堂々とした神対応の数々で固定客からの信頼も厚く、また様々なトラブル解決にも貢献しています。
自分を曲げず、何者にも屈しない彼は松駒から心の中で「ニーチェ先生」と称えられて(?)います。
ギャップ萌え!
「冷たいまなざし」「淡々とした対応」「毒舌」の3拍子がステータスなので、冷徹な印象を持たれやすい仁井ですが、実は情に熱い一面も持ち合わせた優しい青年です。
松駒だけメールアドレスを教えず「もしかして嫌われている?」など思わせる行動を起こしたり、マナーの悪い客には毒舌、そして今時の若者らしく業務外の時間は「所用の腹痛が…」などと断ったりすることもあります。
しかし、時に面接に落ちた松駒に優しい(?)さとりの言葉を投げかけたり、雨の日にコンビニに遊びに来た子どもにはバイト体験をさせ、その仕事ぶりに応じて「バイト代だ」と言って、傘を与えるなどの対応もします。
また、意外にも「( )空白」と言う僧侶のバンドも組んでいて、情熱的な(?)一面も持っています。
奇抜で個性的な同僚たち
著者の松駒は仁井を「さとり世代の大型新人が来たー!」と心の中で叫んでいたが、店長や先輩、仁井よりもさらに後輩店員たちもそれぞれかなり個性的。
毎回変なものを店に並べて売り上げアップを狙う店長。
宝くじが大好きで一発逆転を狙う先輩。
自分を「貧乏人」と偽る大金持ち(のち社長の息子とわかる)の坊ちゃんである仁井よりも後に入った新人や地下アイドルの新人。
このように仁井以外にもかなり面白い店員たちのコンビニライフは大爆笑間違いなしです。
ドラマ「ニーチェ先生」の感想
今時の若者なんだね!と思わせる仁井くんの毒舌…いや、神対応の数々が大爆笑のドラマです。軽い気持ちで観れるので全話一気に視聴間違いなし!!
フェイクを加えているものの、元々はTwitter上で呟かれていた「実話」なのだとか!?
社会の常識が覆される昨今。個人的に「自分」をしっかりと持った仁井くんの言動には憧れと敬意を禁じえません!!
こんな大型新人がいたなら、頼もしいですし、深夜のアルバイトも楽しく過ごせそうなので私なら嬉しいですね。
「お客は神様だろう!?」というクレーマーなお客には「神は死んだ。」という対応。
先輩から仕事を教わり「わからないことがあれば遠慮なく聞いてね。」と言われた時には、「なぜ生きているのですか?」という毒舌。
嫌な客が立ち去った後には「塩を撒く」行動。
さながら、大喜利でも観ているかのような…大物感を感じずにはいられません。乱暴な言葉ではなく、基本「敬語」で「無表情」なのも辛辣な言葉に拍車がかかっているような気がします(笑)
また、就職浪人の松駒さんも現代の闇と自分を観ているような感じがして好きです。店長の配役も佐藤二朗と最高です!!
現代社会の様々な問題がクローズアップされた…なんて大げさかもしれませんが、あるあるな部分が多くて面白いコメディです。
そんなドラマ「ニーチェ先生」は、「Hulu」にて視聴することが出来ます。