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「タイピスト!」~自立する女性に勇気を与える映画~
2013年に日本で発表されたフランス映画「タイピスト!」
とってもそのポスターが印象的な「可愛い女の子」の映画です。
しかし内容はただ可愛いだけではなく、「女性の社会進出」という現代の女性に伝えたいテーマが隠されています。
今回はそんな可愛らしいのに強い女性を描いた映画「タイピスト!」のあらすじやキャスト、感想・考察などを交えて紹介していきます。
「タイピスト!」とは?
フランスで高い評価を得たラブストーリー
映画「タイピスト!」日本では2013年の夏に公開されました。
原題は「Populaire」というタイプライターのメーカー名が付けられていました。
その名の通り、この映画はタイプライターを巡って男女が恋愛に発展する映画なんです。
ではその映画「タイピスト」の素敵な制作陣を紹介していきます。
「タイピスト!」の監督・脚本
「タイピスト!」を手掛けた監督はレジス・ロワンサル、脚本は監督レジス・ロワンサルとダニエル・プレスリーが制作。
主演の女優にはデボラ・フランソワという白人で金髪碧眼の魅力的でチャーミングな女性を起用しています。
相手役はロマン・ヂュリス。
この映画は女性が社会進出が始まった、1950年が舞台になっています。
つまりこの頃の社会の男性にピッタリなフランス映画の男優さんを選んでいるところが、流石です。
映像もレトロなのにポップ感をちりばめて、しかもロマンがいることで、会社のシーンは厳しさも演出されていました。
「タイピスト!」のあらすじ
この映画「タイピスト!」の舞台は、1950年後半のフランスの田舎の物語です。
主人公で、小さな雑貨店の一人娘、ローズは田舎の風習の波に飲み込まれようとしていました。
つまり「お見合い結婚」がまちうけていたのです。
田舎でしか暮らしたことがないローズ。
手に職を持っているわけでもないし、とりえはその気立てと可愛らしいピンクが似合うような白い肌と愛らしい顔・・・。
そんな田舎の雑貨店の「箱入り娘」の将来を心配して、両親が近くの稼ぎ頭とお見合いして、ゆったりとした結婚生活を送れば?と、計画してくれたのでした。
しかしその計画を不服に思ったローズ。
「手に職がないなら、作ればいい!」
と、雑貨店に新しく入荷した「タイプライター」に興味を持ちました。
指は両指ではなく、人差し指でひとつずつタイプを打つ独学でしたが、都会の保険会社の面接を受けに行き「試用採用」として都会で暮らす事になりました。
そこでローズの面接をした会社のオーナー、ルイと出会います。
ルイはローズのタイピングに不満がありましたが、特訓すれば素晴らしいタイプライターになれる!と考えていました。
ローズはタイピングの勉強をするたびに上達していき、フランス大会に試しに出てみると優勝してしまったのです。
ローズとルイの夢は「世界タイピング大会での優勝!」という目的になり、2人は特訓の毎日を過ごすうちに・・・。
と、女性の社会進出とかっこいい上司との恋愛物語も絡めたロマンティックなラブストーリーとなっている映画「タイピスト」です。
「タイピスト!」の登場人物とキャスト
ローズ・・・デボラ・フランソワ
デボラ・フランシスは実はベルギー出身の女優さんです。
生年月日は1987年5月24日、現在32歳。
地元の学芸会で白雪姫の主役に抜擢された彼女は、その姫様的な容姿はもちろんのこと、演技の才能に目覚め演劇コースに進むようになりました。
16歳で、映画に出演し、女優としてデビュー。
彼女のデビュー作の映画「ある子供」は、社会派の映画で当時大絶賛を受けています。
そして彼女の演技も高く評価され、今後も期待されるヨーロッパの女優として知られています。
ルイ・・・ロマン・デュリス
ロマン・デュリスはフランスの俳優。
生年月日は1974年5月28日、現在45歳。
典型的なフランスの古典的役柄が合う顔立ちとスタイルで、ヨーロッパの演劇界で活躍しています。
2004年には有名な映画「ルパン」にて、主役のアルセーヌ・ルパンに抜擢。
この古典的なヨーロッパの映画の雰囲気を壊すどころか、その伝統的な雰囲気をさらに盛り上げるキャラクター「ルパン」を見事に演じ切りました。
「タイピスト!」を観ての感想と考察
この映画は全体的にピンクで可愛らしい映画。
ヒロインのローズは、バービー人形のようで、そして社会進出に一生懸命。
女の自立の壁と闘っている、女性からみても好感のモテる主人公です。
いきなり田舎町からタイプの情熱だけを抱きしめて、都会の会社に採用されるところなんて、日本で言うと「田舎から夢を抱いて上京して一人暮らしする女の子」といったカンジでとっても親近感が湧きますし、勇気をもらえる映画ですよね。
そして、なんといっても女の子の夢は「仕事と恋の両立」と「カッコいい王子様との結婚、幸せな将来」です。
「王子様と結婚したいし、自分の生きがいを感じられる仕事もしたいし・・・」なんて、なんと贅沢な夢なんでしょうか!
しかしそれが近代の【女の子】の象徴なんですよね。
欲張ったっていいんです!
努力すればそれが叶うのが、ピンクに頑張る女の子!というメッセージをふんだんに散りばめたこの映画。
この映画「タイピスト!」を観た後は、爽快感さえ感じられるのです。
まとめ
今回はとっても可愛らしいのに、鑑賞後にすごく勇気をもらえる映画「タイピスト!」を紹介しました。
女の子はひ弱だし、おとなしいし・・・とそんな娘だから両親はお見合い結婚を勧めたのでしょうけど、やっぱり結婚相手は自分で決めたい!という近代的な女の子の情熱が燃え盛っていました。
そして、仕事も恋も頑張りたい!と主人公の夢は世界にまで広がっていきます。
そんな主人公の背中を見て、ルイも周りのみんなも協力してくのです。
友情や尊敬が仲間を増やし、大きな愛情に育っていく・・・というテーマも秘められています。
ぜひこの映画「タイピスト!」は、都会で自立するために頑張っている女性におススメしたい映画です。
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